「正直、同じ支援をしてるのに、あそこだけ全然反応ないんですよね」
ある日、チャネル担当の営業が、少し疲れた顔でそう言いました。
A社もB社も、同じように資料を送り、動画リンクを案内し、キャンペーンも展開していました。
でも、A社はすぐに問い合わせを起こしてきて、見込み案件にもつながった。
一方、B社は数週間経っても音沙汰がなく、何度か電話しても「あとで確認します」の繰り返し。

多くの企業が、このような経験をお持ちではないでしょうか。

「支援しているのに、成果が出ない」
「やる気の差なのか、社内事情なのか、理由がわからない」

実はここには、情報が届いているかどうか”“誰が見たかどうかという当たり前のことすら分からない構造的課題が潜んでいます。

たとえば──

仮説的な事例①:資料は届いていなかった?

後日、B社の担当者と直接話す機会がありました。
「正直に言うと、動画のリンク、気づいてなかったんですよね。メルマガに紛れてて…」
「あと、〇〇部には届いてたんですけど、現場にシェアされてなくて」
つまり、「支援側 → パートナー企業 → 担当者」への伝達のどこかで“分断”が起きていたのです。
PRMを使っていれば、

  • 資料や動画が誰に届いたか
  • 誰がどのページまで閲覧したか
  • 未閲覧の場合のリマインド通知

といった行動レベルでの可視化ができていました。

仮説的な事例②:トップ代理店は“行動”が違った

A社のように動きのいい代理店の行動をログで振り返ると──

  • 資料はアップ後すぐにDLされていた
  • 動画は途中離脱せず視聴完了
  • 研修の完了率も100%近い

つまり、成果が出る代理店には共通する行動パターンが存在していたのです。

この行動をPRMでパターンとして捉えれば、「なぜあの代理店だけ売れるのか?」を感覚ではなく構造として説明できます。

仮説的な事例③:問い合わせは“問題の可視化”だった

B社は、支援資料のどこに何があるか分からず、都度チャネル担当者にメールで確認していました。

「資料ありますか?」「この条件って対応してますか?」と、バラバラのタイミングで、バラバラの人から届く問い合わせ。
PRMがあれば、問い合わせ内容を蓄積し、FAQを構築することも可能です。

「よくある質問」からの検索、ナレッジベースのレコメンド、チャットボット対応──

“聞かれた回数”ではなく、“聞かれなくなった率”で支援の質が測れるようになります。

まとめ:なぜ「PRMがないと見えない」のか?

このような事例は、あくまで仮説的なものかもしれません。
でも、実際に支援の現場で起きている「なんとなくやりにくい」「成果が出にくい」といった感覚の裏には、構造的な見えなさが常に存在しています。

そして、PRMはその構造を可視化し、再現可能な支援へと変えるツールです。