
支援の“成果”はどう測るべきか──代理店施策を評価可能にするKPI設計の基本
「支援はしているけど、効果があったかは正直わからないんですよね」
代理店に資料を届ける。動画を案内する。定例会も開催している。
営業現場としては“やれることはやっている”状態。
けれど──
「この支援がどれだけ効いたかは見えていない」
「やった感はあるけど、成果にどう結びついたかは説明できない」
そんな状況に心当たりはありませんか?
支援が定着しない理由の多くは、“成果の定義がない”ことにあります。
つまり、KPIが設計されていないのです。
なぜ「売上」や「案件数」だけでは足りないのか?
もちろん、売上や受注額は重要です。
ただしそれは、“結果”であって“支援の成果”そのものではありません。
例えば──
- 動画を送ったあとに案件が増えたが、それが動画の効果かは不明
- 営業同行後に受注したが、支援が決め手だったのかは分からない
- 成果が出なかった代理店の中にも、反応していたところがあるかもしれない
“行動”や“反応”のデータがないと、成果と支援の因果が見えないのです。
このままだと、支援はいつまでも“なんとなくやるもの”になってしまいます。
支援施策におけるKPI設計の3階層
支援の効果を測るためには、「成果」だけでなく、
“手前の行動や関与”も含めてKPIを多層的に設計することが必要です。
【1】成果KPI(アウトカム)
項目 | 内容 |
---|---|
受注件数 | 案件化された数、受注数 |
売上貢献額 | パートナー経由での売上 |
成約率 | 提案から受注への転換率 |
→ もっとも経営に説明しやすいが、支援施策との因果は弱くなりがち。
【2】反応KPI(アウトプット)
項目 | 内容 |
---|---|
資料閲覧率 | 送付したコンテンツの開封・閲覧データ |
トレーニング受講完了率 | 教育動画・コンテンツの視聴完了率 |
問い合わせ発生件数 | 支援に対するレスポンスの有無 |
→ 支援に対して“反応があったか”を測る指標。効果の兆しを捉えられる。
【3】行動KPI(プロセス)
項目 | 内容 |
---|---|
キャンペーン参加率 | 自発的な行動に参加した割合 |
営業提案数 | パートナー側で行われた提案の件数 |
コラボ施策実施数 | 本部との共同企画の数や頻度 |
→ “支援を受けて動いた”という自律的行動を捉える指標。継続支援・再設計の判断に役立つ。
KPI設計の本質は、「支援の成果を定義すること」
KPIとは、単に数を測るものではありません。
それは、「何を“支援の成果”と見なすか」の意思表示です。
たとえば──
- 「支援によって問い合わせが増えた」ことを成果と見るのか
- 「能動的な動き(提案やキャンペーン参加)が生まれた」ことを成果と見るのか
ここを曖昧にしたままでは、どれだけ支援をしても、何が成功なのか判断できません。
そして、“判断できない支援”は改善も投資もされません。
KPIがあると、支援の戦略化が進む
支援にKPIを導入すると、次のような設計が可能になります:
- どの支援施策が、どのKPIに効いたかを見て精度を上げられる
- 成果が出ていなくても、反応や行動の変化から“可能性ある代理店”を発見できる
- 経営や他部門に対して「支援が意味ある投資である」ことを定量的に示せる
つまり、支援が“戦略的な打ち手”として扱われるようになるのです。
最後に:「成果を出す」ために、「何を成果と見なすか」を決めよう
代理店支援において、成果が出たかどうかを判断できないままでは、
結局は「とりあえずやる」「前と同じことを続ける」に留まってしまいます。
KPIを設計するというのは、
「この行動が起きれば、支援が効いたと判断する」という合意を持つことです。
支援を“空気”や“気合”で終わらせないために。
まずは、「どこを見れば、支援が成果になっているか?」という指標の土台から整えていきませんか?
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